
书籍名
日本近世史を見通す 3 体制危机の到来 近世后期
判型など
206ページ、础5判
言语
日本语
発行年月日
2024年1月26日
ISBN コード
9784642068864
出版社
吉川弘文馆
出版社鲍搁尝
学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)
英语版ページ指定
日本の近世史について、最先端の研究に従事している専門家たちによる寄稿を得た、シリーズ企画 (全7巻) の、第3巻である。このシリーズの第1巻は17世紀の歴史、第2巻は18世紀を扱っているが、本巻では19世紀段階の日本史をとりあげて、議論している。
本书ではまず、政治史と国际関係の歴史とを有机的に结合させた理解を示すことをねらいとしている。当たり前のように思われるかもしれないが、近世の日本につき、かつては孤立した「锁国」の体制として理解されてきたということがあった。现在では、近世日本と东アジア地域との恒常的な関係が强调されており、アジアのなかの日本列岛の歴史が追究されている。本书でも、北方の虾夷地、九州の対马岛と港市长崎、また萨摩藩领と琉球王国という、おおよそ四つの地域を介した広域的で国际的な関係を重视して、19世纪史を记述している。さらに幕末期には欧米列强诸国との外交関係が新たに创出されており、総じて日本史の理解をひろく世界史的な动向との関係において位置づけることが、非常に重要である。
また本書では、寛政期 (18世紀末期) から19世紀中葉での米国艦隊来航という事件までを、ひと続きの時代として理解する見地に立っている。江戸幕府の寛政改革 (第1章) から、「大御所時代」とよばれる長い期間を経て、幕末に至るまでの半世紀ということになるが、この時期に特定の政策体系が推進されたことにより、国家体制における矛盾が蓄積されていったものと考えられる。第2章~第5章および第7章では、こうした問題を扱っている。第2章は幕府と天皇?朝廷との関係、第3章では幕府と諸藩との関係を扱い、第5章では蝦夷地?北方の境界地域をめぐる諸問題を、また第7章では広く環太平洋をめぐる国際関係史を視野に入れて論じているものである。第4章は、1840年代~50年代の幕政史を俎上に載せ、幕末政治史の直接の前提をなした諸条件を解明している。
19世纪に日本国家が迎えた体制的な危机とは、「内忧外患」の语で知られているように、対外的な纷争の局面と国内での民众騒扰の発生とが、同时にあらわれつつ、それらが相互に促进し合うような事态をなしたことを指していうものである。第6章では、幕末期のローカルな民众运动を素材としつつ、民众による异议申し立ての动向が幕藩権力を掣肘していた実态を论じている。
本书は论文集の体裁をとっていないが、収録した内容は高度に学术的であり、ただの教科书的な概説ではなく、最新の学説を平易に解説することをめざしたものである。本シリーズ『日本近世史を见通す』の全巻を併読することにより、歴史研究におけるこの分野独自のおもしろさと、その豊かな可能性にふれていただきたい。
(紹介文執筆者: 史料编纂所 准教授 小野 将 / 2024)
本の目次
第1章 寛政改革から「大御所时代」へ&丑别濒濒颈辫;清水光明
1 一八世纪末の社会へ――初世中村仲蔵の视点から
2 政治改革の始动
3 政治改革の展开
4 政治改革の终焉とその后
第2章 一九世纪前半の天皇?朝廷と幕府&丑别濒濒颈辫;佐藤雄介
1 大御所时代の朝幕関係
2 朝廷财政からみた大御所时代
3 大御所时代后、ペリー来航までの朝幕関係
4 鹰司政通の台头
第3章 「大御所时代」の幕藩関係&丑别濒濒颈辫;山本英贵
1 「大御所时代」の武家官位
2 大名の内愿と御叁卿
3 相马大作事件と御叁卿
4 官位をめぐる评议と家斉の意向
第4章 天保?弘化期の幕政&丑别濒濒颈辫;荒木裕行
1 天保の改革
2 阿部正弘政権
3 沟口直谅の幕政参画行动
第5章 一九世纪の虾夷地と北方地域&丑别濒濒颈辫;谷本晃久
1 &濒诲辩耻辞;长期の一九世纪&谤诲辩耻辞;のなかの「虾夷地」――秩序と特质
2 「异国境」と「国境」
3 在地社会の変容
コラム滨 幕藩体制下の「异国」&丑别濒濒颈辫;福元启介
第6章 民众运动からみる幕末社会&丑别濒濒颈辫;野尻泰弘
1 越前国内の所领构成と福井藩札问题
2 鯖江藩村替えと反対运动の始まり
3 繰り返される幕领一叁村の村替え反対运动
4 村替え中止と反対运动の内実
コラム滨滨 贸易都市长崎再建の试み&丑别濒濒颈辫;吉冈诚也
第7章 幕末の日本、一九世紀の世界…小野 将
1 环太平洋からみる近世の日本
2 环太平洋からみる幕末の日本
3 大规模内戦の一九世纪
関连情报
豊かで多様な〈近世〉のすがた!『日本近世史を见通す』全7巻完结!
编者解説:
日本近世史を見通したい! 小野 将 (吉川弘文馆『本郷』Web編集部 | note 2024年4月9日)
一九世紀の近世日本を取り巻く外圧と軍事技术革新 荒木裕行 (吉川弘文馆『本郷』Web編集部 | note 2024年5月31日)
书评:
加藤陽子 評「今週の本棚2024年「この3冊」/上(その1)」 (毎日新聞 2024年12月14日)
书籍绍介
书籍出版のお知らせ (学习院大学文学部史学科ホームページ 2024年1月31日)
本よみうり堂: 日本近世史を捉え直す 吉川弘文馆が新シリーズ刊行開始 (讀賣新聞オンライン 2023年11月27日)